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内田ひとみさん
ちば若者キャリアセンター/キャリアカウンセラー
お二人のお母さまでもある内田さんは、開館したばかりの「ちば若者キャリアセンター」に勤務。地方自治体でのお仕事はどのようなものなのか。若者の動向とともに、教えていただきました。
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内田ひとみ(ウチダヒトミ) 短大卒業後、ITベンチャー企業の役員秘書を約3年間務め、結婚のため退職。約10年間の子育て期間を経て社会復帰。派遣社員として秘書業務や営業事務などを経験しながら、研修講師の仕事を始める。2003年6月より(株)リクルートの契約社員として、埼玉県立高等技術専門校の就職アドバイザー事業に従事。2004年6月より現職。 |
キャリアカウンセリングの勉強をなぜ始められたのですか?
研修講師の仕事をしていた頃、知人より「これからはキャリアカウンセリングの分野も研修で必要になるかもしれない」と勧められ、研修講師として必要ならとりあえず勉強してみようと思い、始めてみました。自分自身の仕事の棚卸をしたい気持ちもありましたし。
研修講師からキャリアカウンセラーに転身されたきっかけは?
2003年5月に、埼玉県立高等技術専門校の就職アドバイザーに応募し、採用されたのがきっかけです。2003年6月から半年間アドバイザーとして働き、その後の半年間は、同じアドバイザー事業でスーパーバイザーとして任務を継続。某キャリアコンサルタントのも資格を取りましたが、更に専門的に勉強したいと思い、GCDFも勉強して資格を取得しました。そして今年の6月に、ちば若者キャリアセンターのオープンとともに就任しました。
埼玉県の就職アドバイザーへはどのような動機で応募されたのですか?
勉強していく内に、人のキャリアの支援、就職の支援って必要だと思いました。私も高校生の娘と中学生の息子がおりますが、やはり女性が仕事を続けるむずかしさを実感してきましたからね。また、研修講師としの単発的な人との関わりに物足りなさを感じ、継続的に人を見て行きたいという思いも強まっていました。それに、埼玉県民なもので・・(笑)。
現在お勤めの、ちば若者キャリアセンターとはどういうところですか?
ジョブカフェといわれる、若者のためのキャリア支援センターで、千葉県が設置し、運営を(株)リクルートなどの民間団体が行っています。就職のための入口から出口までを、ワンストップで、つまりここ1カ所で支援できる場所です。適職診断からカウセリング、職業能力開発はもちろんのこと、ヤングハローワークを併設しており、職業紹介までできるようになっています。対象は15歳から 34歳の方々です。
船橋駅前のビルの9階にあり、とても明るくて開放的なスペースですね。
フリードリンクでコーヒーが飲め、自由検索のできるパソコンや、関連書籍や雑誌、ビデオも用意され、いつでも気軽に自由に来館できる、まさに"ジョブカフェ"です。カウンセリングやセミナーも別室に入るわけではなく、同じ空間にある丸テーブルで行い、親しみやすい雰囲気づくりも心がけています。
予想以上の来訪者数で、連日、120名から130名程度の方々にお越しいただいています。コーヒーを飲みながらパソコンや雑誌で情報収集される方や、ここで履歴書を書いてから就職活動へ出かける方まで、利用の仕方はさまざまです。
地方自治体と民間企業との連携により、良い支援ができているようですね。
そうですね。やはり千葉県の取り組みですので、無料ということもあり、安心感があります。そこに民間企業のプロとしての専門性が加わり、質の高いものになっていると思います。ハローワークとの併設のほか、求人開拓をするスタッフもいますので、企業情報も多く集まります。また、学校との協力もありますので、高校や大学、専門学校などへセミナーやカウンセリングで出向くチームもあり、総合的な形で若者の就職支援ができるようになっています。
そこで内田さんは実際にどのようなお仕事をされているのですか?
主にカウンセリングですね。ほかには、「必勝倶楽部」という仲間で支え合う就職活動支援のファシリテーターなども行います。また、ここに至るまでのセミナープログラムの構築もしてきました。
カウンセリングは、午前中に3人、午後に4人のペースで担当させていただいております。
具体的にはどのような方々を対象にカウンセリングを行っているのですか?
フリーターの方が多いです。就業中の方もいらっしゃいますし、就職はしたもののすぐに辞めてしまった方なども。何をやったら良いのかわからない、自分が何に向いているのかわからない、正社員になるためにはどのようにすれば良いのかわからないといった悩みを抱えていらっしゃいます。私はそれを一緒に探すお手伝いや、自分探しの目線を広げるお手伝い、そして辞めてしまった場合にはその原因を探り、次へのステップへ活かせるようなお手伝いをしています。
お一人が何回ぐらい、カウンセリングを受けられるのですか?
一応、3回の面談を目標にしていますが、1回で就職が決まってしまう方もいらっしゃいます。
なぜ、こんなに多くの若い方々が訪れるのでしょうか?
誰かに話を聞いてもらいたい。皆さん、話したくて来ていると思います。就職の相談は、表面的なことで友達に相談できても、本音の部分で言えないこともあるようです。それに、客観的な情報を持っているカウンセラーと話している内に、本当にやりたいことや自分の課題に気づいていくようです。親身になって話を聞いてくれる場が今まではなかったのではないでしょうか。
今の仕事のどこにやりがいを感じていますか?
就職というゴールが達成できると本当にうれしいですが、人が変われる瞬間に立ち会える、その笑顔が見られる。それに尽きるかもしれませんね。
仕事って人間にとって欠かせないものだと思います。ですから、人は仕事に就けることによって、認められたと思うのでしょうね。就職が決まると、表情が大きく変わります。
また、ゴールまでのプロセスの中でも、本人の心の深い部分にたどり着けば一気に本音が湧き出たり、問題点が明確になると行動力が出たりと、本人も驚くような変化がたくさんあります。
さらに、「必勝倶楽部」という仲間との活動では、人とのコミュニケーションや支援をし合うことによって気づきや学びを得て、成長しています。人が人によって変わっていくプロセスが多く見られます。
若い人は素直だから、その変化が早いです。本当に私たちのことを信じて、一緒に頑張りましょうという思いが届けば、まっすぐに取り組んでくれます。
逆にどのような点がむずかしいと感じていますか?
カウンセリングはやはり難しいことが多いです。それに、ここは開放的なスペースが良い反面、一望できてしまうので、我々の気分転換の場がないことが辛く感じることも・・・。
どのように気分転換を図っているのですか?
ジムです!土日ともに、3時間はマシンやエアロビ、水泳などで汗を流しています。
自らもお母さまですが、若者のキャリアに対する意識をどう捉えていらっしゃいますか?
日本の場合、キャリア教育がされていないですよね。中学生の職業体験など、ようやくその芽が出てきたばかり。大学への進路相談でも、その学部からどのような職業に就けるのかがわからない。その先へのキャリア教育がされていないので、職業に就く認識が甘いというか、先が見えない。どんな仕事があり、その仕事にどうすれば就けるのか、大人になったらどんな仕事に就きたいのか、小さいときから知ったり、感じたり、考えたりすることが大切だと、最近つくづく思いますね。
では、この先はそういった課題に取り組んで行きたいとお考えですか?
それも大切だと思いますが・・。埼玉県の就職アドバイザー時代、地域の中小企業を数多く訪問しましたが、規模は小さくても本当に良い企業がたくさんあること、それらの企業が人を育てようとしているのに、なかなか定着してくれないことを知りました。どうしても一流企業や名前を聞いた事のある企業を目指す傾向が多いけれど、今の職場で、営業の者と良いリレーションを組み、中小企業の良さを案内したり、マッチングに結び付けていきたいと思っています。
キャリアカウンセラーを目指す方々へメッセージをお願いします。
人の相談に乗りたい、という思いばかりあってもむずかしい。逆に社会経験を積み、人の痛みを知ったり、企業の情報などいろいろ学んだ方が、相手に向き合えるようになれるとも思います。それと、自分がいつも幸せでいること。自分自身が元気でないと、人の相談に乗るのは苦しくなると思います。
思いは叶うものです。信じていれば、きっと道は開けるので諦めないでほしいです。これは求職者の方へもお伝えしたいですね。
(2004年7月取材)
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