キャリアカウンセリング協会は、キャリアコンサルタント/キャリアカウンセラーの資格・研修・教育・試験・更新講習・継続学習・相談・支援・指導者養成などの運営団体です。

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2022.04.12 GCDF 資格者向け学習情報

雇用保険法並びに職業能力開発促進法改正によせて(キャリアカウンセリング協会 理事長 藤田真也)

日頃からキャリア支援の質向上に向けてご尽力され、また当協会の運営にご理解、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
長引くコロナ感染症拡大に伴う様々な制限と、働きかたの大きな変化が加速度的に進む中、皆様の支援のあり方にも構造的な変化が生じているのではないかと拝察いたします。

さて直近のトピックスでは、雇用保険法並びに職業能力開発促進法が改正されたことがあげられます。今回の改正は、企業が雇用する労働者の職業人生の節目ごとや労働者の求めに応じてキャリアコンサルティングを受けられるような環境を整備することを明確化したものです。その際、労働者が安心・信頼して相談できるよう、キャリアコンサルティングは、国家資格であり守秘義務が課されているキャリアコンサルタントが行うことが望ましいことが明記されました。また併せて、求職者も含め、労働者が広くキャリアコンサルティングを受ける機会を確保するためにも、雇用保険法に定める能力開発事業として、国・都道府県が事業主や労働者に対して一層の支援を行い、キャリアコンサルティングの機会を確保する事業主に対して必要な援助を行うことも謳われました。

キャリアコンサルタントが取り組む支援対象はますます拡大し、高度化・専門化が急速に進んでいますが、国の政策としては、とりわけ働く人の多くが所属する企業領域において「組織生産性と働く人のウエルビーイングの同時実現」をこれまでにも増して力を入れて推進していくことになります。

キャリアコンサルタントは、[1]IT社会への急速な変化の中で、[2]働く期間の長期化と働き方の変化の中で、そして[3]感染症、自然災害、国際間の経済・軍事の脅威がもたらす将来不安の中で、働く人一人ひとりが働く事の意味とやりがいを持って生きていくことを支援しなければなりません。加えて、企業組織の要請に応えて、経営・人事と協業しながら様々な人事制度や能力開発機会との連動によって、働く人のパフォーマンス向上にもかかわっていくことになり、新たな倫理的問題が浮上することもあるでしょう。まさにキャリアコンサルタントの資質向上のテーマは、相談者への適切な支援力の向上だけでなく、組織領域とにおける新たな統合・調整能力にも及ぶことになります。

そうした認識を踏まえて、CCAでは日頃よりお世話になっている慶應義塾大学の花田光世先生との協力関係を一層深く掘り下げ、スーパーバイザー養成プログラム修了者を対象に、「組織領域におけるスーパーバイザー」に求められる要件を学ぶ3日間コース「CCA企業領域スーパーバイザー養成特別プログラム」を、今期からスタートさせることといたしました。様々なキャリア支援領域共通のスーパービジョン技能を学ぶ基礎コースとしてのスーパーバイザー養成・認定プログラムを土台として、専門領域ごとに知見を深めるアドオンコースの第一弾が企業組織テーマということになります。また大学機関との連携としては、筑波大学(キャリアプロフェッショナル講座)に続いて2つ目となります。

キャリアカウンセリングが社会環境変化とともに変遷してきた歴史があるように、時代の大きな変化とともに、指導者に求められる要件・知識・技能もまた変化していくことは必然ですが、これからも「変わらぬもの」と「変えるもの」を見定めながら、協会の歩みを進めていきたいと考えます。

これからも皆様とご一緒に歩んでいければと切望してやみません。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

特定非営利活動法人 キャリアカウンセリング協会
理事長 藤田真也

2022年4月


参考:
*「雇用保険法等の一部を改正する法律」については、第 208 回国会において可決成立し、令和4年法律第 12 号として公布されたところです。
本法律により、職業能力開発促進法(昭和 44 年法律第 64 号)について、キャリアコンサルティングの機会の確保に係る改正が行われます。

<改正の内容>(令和4年4月1日施行)
(1)事業主によるキャリアコンサルティングの機会の確保(法第 10 条の3関係)
事業主は、その雇用する労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するため必要に応じ講ずる措置として行うキャリアコンサルティングの機会の確保について、職業能力の開発及び向上の促進に係る各段階において、並びに労働者の求めに応じて行うこととし、また、キャリアコンサルタントを有効に活用するように配慮するものとすること。
(2)国等による事業主その他の関係者に対する援助(法第 15 条の2関係)
国及び都道府県が行うように努めなければならない事業主等及び労働者に対する援助について、キャリアコンサルティングの機会の確保に係るものを含むことを明確化すること。


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