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キャリアコンサルタントとは?資格取得までのステップと試験合格後の手続きを解説

2023年9月12日更新

キャリアコンサルタントとは

社会環境の急激な変化や雇用環境の不確実性増大などがきっかけで注目される、キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントとはどのような資格なのか、どんな場所で活動をしているのか、資格を活かした仕事に就けるのか。資格や資格者の活動に関して気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事を読むと、キャリアコンサルタントの資格を取得するまでのおおまかなプロセスや活動をイメージできます。
資格取得に向けて動き出すかどうか、また事前に何を検討すべきかどうか、わかるようになっているでしょう。

キャリアコンサルタントとは

キャリアコンサルティング

キャリアコンサルタントは「キャリアコンサルティングを行う専門家」です

キャリアコンサルタントとは、どのような活動をする人なのか?厚生労働省のサイトでは、以下のように説明されています。

「キャリアコンサルタント」とは、キャリアコンサルティングを行う専門家で、企業、需給調整機関(ハローワーク等)、教育機関、若者自立支援機関など幅広い分野で活躍しています。

引用元:厚生労働省ーキャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント


では、キャリアコンサルタントが行う「キャリアコンサルティング」とは?厚生労働省のサイトにこのように説明されています。

「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。

引用元:厚生労働省ーキャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント

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人生 100 年時代の到来、コロナ禍、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速化など、社会環境はめまぐるしく変化しています。このため、労働者のキャリア自律とキャリアプランの策定を支援するキャリアコンサルティングの重要性は年々増しています。キャリアコンサルティングの重要性が増すと同時に、実践するキャリアコンサルタントのニーズも年々高まっています。

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キャリアコンサルタントを目指すのはどんな人?

  • よりよい就業環境、働き方を実現したい経営者・企業人事の方
  • 学生や社員のキャリア支援を行っている教育関係者・企業人事の方
  • キャリアコンサルティングで経営課題を発見・解決したい経営者の方
  • 個人のスキルを高め、組織とともに成長したい個人・中堅社員の方
  • 「聴く力」をつけてコミュニケーション力をアップさせたい部下を持つ上司や営業職の方
  • セカンドキャリアを実現したい中高年の方や出産・育児等で一時的に退職していた方

出典:キャリアコンサルティング協議会「“人生100年時代”学び直しでキャリアコンサルタントになりませんか

キャリアコンサルタントは2016年に「国家資格」として法制化されました

民間資格として普及していたキャリアコンサルティング関連資格が、国家資格キャリアコンサルタントとして法制化されたのは2016年4月からです。資格者数は68,419人(2023年8月末現在)。名称独占資格であり、キャリアコンサルタント資格者以外は「キャリアコンサルタント」又はこれに紛らわしい名称(キャリアコンサルタント、キャリコンなど)を用いることができません。
出典:キャリアコンサルタントWEBサイト 登録センター「最新情報

また、厚生労働省は2014年、キャリアコンサルタント養成計画として「2024年度末までにキャリアコンサルタントを10万人」にすることを数値目標として発表しています。

国家資格キャリアコンサルタント登録者数推移

出典:国家資格キャリアコンサルタントWebサイト 登録センター「最新情報

キャリアコンサルタントになるためには試験合格が必要です

キャリアコンサルタントになるためには、まずキャリアコンサルタント試験に合格することが必要です。試験には学科試験と実技試験があり、キャリアコンサルティングに関する専門的な知識やスキルが問われます。受験をするには、受験資格を満たしている必要があります(後述)。

試験ではキャリアコンサルティングに関する専門的な問題が出題され、面接実技も行われます。キャリアコンサルティングを初めて学ぶ方やキャリア相談実務の経験がない方は、受験前にキャリアコンサルタント養成講習*で学習します。養成講習は、実務経験をお持ちの方にもおすすめです。経験だけでは得られない専門的技能を体系的に学習できます。

*「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」は、厚生労働大臣認定キャリアコンサルタント養成講習です。試験受験者のうち、約9割の方がキャリアコンサルタント養成講習を受講されています。

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キャリアコンサルタントの仕事

キャリアコンサルティングのシーン

キャリアコンサルタントは、どのような場所でどのような仕事をしているのでしょうか?
独立行政法人労働政策研究・研修機構が、2017年にキャリアコンサルタント資格者におこなったアンケート調査結果をもとにご説明します。

キャリアコンサルタントの活躍の場

キャリアコンサルタントの対応可能な領域および現在の主な活動の場

出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No.200 キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」 より引用

キャリアコンサルタントは主に下記の場所で活躍しています。

  • 企業
  • 派遣会社、ハローワーク、転職・再就職支援会社などの需給調整機関
  • 学校、教育機関(キャリア教育・キャリアセンター)
  • 地域若者ステーションや女性センターなどの地域施設
  • その他

「その他」で最も多いのは、「障がい者の就労支援・職業相談」です。他には、医療機関や福祉施設、矯正施設・更生機関、生活保護受給者の就労支援、生活困窮者の自立支援などの医療・福祉領域が挙げられています。また、国や自治体による就労支援サービス、職業訓練などの訓練機関、さらにNPOや個人対象のキャリアカウンセリングなども含まれます。
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No.200 キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査

キャリアコンサルタントの仕事内容

2-32_キャリアコンサルティングに関連する活動の内容と各活動についての回答者の度数分布

出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No.200 キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」 より引用

キャリアコンサルタントが行っている活動では「相談、面談、カウンセリング」が約6割で最も多く、「セミナ―、研修、授業の講師」「それ以外」と続きます。
資格者はおおむね、相談やカウンセリングといった一対一の相談活動に従事している割合が高いです。ハローワークなど需給調整機関のキャリアコンサルタントでは一対一の相談が多く、学校や教育機関に所属するキャリアコンサルタントは、セミナーや研修などの講師が多い傾向があります。

最近はキャリアコンサルタントの活動領域が広がりを見せています。
企業で活動するキャリアコンサルタントには、企業の成長と、従業員個人の成長やウェル・ビーイング*をバランスをとりながら支援し、企業と個人の橋渡しをする役割に期待が寄せられています。
個別の支援では、精神障害や発達障害を含む障がい者の就労支援や職業相談、医療機関におけるがん患者や難病患者の職場復帰や就労支援、福祉施設での生活困窮者などの就労支援が挙げられます。
*ウェル・ビーイング・・・個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念
出典:厚生労働省「雇用政策研究会報告書概要(案)

働き方や生き方が一人ひとり個性化している時代にあり、キャリアコンサルタントに求められる支援ニーズも年々多様化しています。そのため、他の領域の専門家と連携しながら共同支援していくことが、一層必要になることが予想されます。連携する他の領域の例として、医療、福祉、学校教育、ファイナンシャルプランニング、社会保険、人事・労務などが挙げられます。

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キャリアコンサルタントになるまでのステップ

試験勉強

養成講習を受講する前に

キャリアコンサルタントの資格取得を目指す際は、厚生労働大臣が認定する「キャリアコンサルティング養成講習」を受講することが一般的です。
キャリアコンサルタント試験受験者の約9割が、キャリアコンサルタント養成講習を受講しています。国家試験では、実務経験ありの人に比べて、キャリアコンサルタント養成講習の修了者のほうが合格率が高く、特に実技試験の合格率が高いことも特長です。

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キャリアコンサルタントになるためにかかる費用を解説

各団体の「養成講習」にはそれぞれ特徴があり、費用や日程もさまざまです。専門実践教育訓練給付を使って受講できるものもあります。受講にあたって気になることがあれば、相談会などで事前に確認するとよいでしょう。

キャリアコンサルタント養成講習「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」では、少人数制の60分オンライン無料相談会を随時開催しています。初めての方も安心してご参加ください。
オンライン無料相談会
よくあるご質問

養成講習を受講する

約2ヶ月間から5ヶ月間かけて養成講習を受講し、知識と技能の両面からキャリアコンサルティングの基礎を学びます。

キャリアコンサルタント養成講習「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」は全12日間のカリキュラムです。
体験学習を通じてキャリアコンサルティングの基礎の習得をめざします。受講方式は対面型(東京・大阪)とオンライン型(Zoom)、受講期間は2ヶ月・3ヶ月・5ヶ月、土日または平日のコースをご用意しています。
講座カリキュラムと料金
開講スケジュール

国家試験を受験する

養成講習を修了した後、学科試験と実技(論述および面接)試験を受験します。

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受験資格

国家資格「キャリアコンサルタント試験」のホームページには、「キャリアコンサルタント国家資格試験の受験資格」について以下のように記載されています。

・受験資格
1.厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
2.労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
3.技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
4.上記の項目と同等以上の能力を有する者
キャリア相談の実務経験を持っていなくても、「厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者」=キャリアコンサルタント養成講習を修了した方であれば受験資格を得られます。また、キャリア相談実務の経験者は、一定の経験があれば、実務経験証明書を提出することにより受験資格を得られます。

試験形式と受験料

種別学科実技
論述面接
内容 100分。四肢択一50問のマークシート 50分。記述式(事例記録または逐語記録を読み設問に解答)

15分のロープレと口頭試問5分

合格基準 100点満点(2点×50問)で70点以上 150点満点で90点以上
 ・論述:配点の40%以上
 ・面接:「態度」「展開」「自己評価」ごと、または「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」ごとに満点の40%以上
受験料 8,900円 29,900円

試験日程と開催地区

キャリアコンサルタント試験は、2つの指定試験機関で行われています。学科試験問題は2団体共通、実技試験問題はそれぞれ異なる特徴があります。

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2023年度までの試験日程は以下の通りです。

キャリアコンサルティング協議会

開催地区:札幌・仙台・東京・大宮・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄 ※試験により異なります

第23回

学科試験・実技試験(論述)
2023年7月2日(日)
実技試験(面接)
2023年7月15日(土)、16日(日)、22日(土)、23日(日)

第24回

学科試験・実技試験(論述)
2023年11月5日(日)
実技試験(面接)
2023年11月11日(土)、12日(日)、18日 (土)、19日(日)

第25回

学科試験・実技試験(論述)
2024年3月3日(日)
実技試験(面接)
2024年3月9日(土)、10日(日)、16日(土)、17日(日)


日本キャリア開発協会

開催地区:札幌・仙台・東京・金沢※・名古屋・大阪・広島・高松※・愛媛※・福岡・沖縄※ ※印の地区は予定

第23回

学科試験・実技試験(論述)
2023年7月2日(日)
実技試験(面接)
2023年7月8日(土)、9日(日)、15日(土)、16日(日)

第24回

学科試験・実技試験(論述)
2023年11月5日(日)
実技試験(面接)
2023年11月11日(土)、12日(日)、18日 (土)、19日(日)

第25回

学科試験・実技試験(論述)
2024年3月3日(日)
実技試験(面接)
2024年3月9日(土)、10日(日)、16日(土)、17日(日)

※学科試験は、両機関で同一日、同一問題

参考
CC協議会 キャリアコンサルタント試験(国家資格)(特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会)
国家資格 キャリアコンサルタント試験 公式ウェブサイト(特定非営利活動法人日本キャリア開発協会)

合格率

学科、実技試験同時受験者の合格率は以下の通りです。(直近3回)

学科、実技試験同時受験者受験者数合格者数合格率
第22回(2023年3月) 3,942人 2,338人 59.3%
第21回(2022年11月) 3,489人 1,637人 46.9%
第20回(2022年7月) 3,073人 1,686人 54.9%

参考
キャリアコンサルタント試験結果の概要(厚生労働省)

試験合格後の手続き

キャリアコンサルタント名簿に登録する

試験合格者が、キャリアコンサルタントになるため(名乗るため)には、国家資格キャリアコンサルタントWebサイト(登録センター)にてキャリアコンサルタント名簿への登録が必要です。
登録を希望する方は、登録センターにキャリアコンサルタント登録申請書を、キャリアコンサルタント試験の合格証の写し等の書類と共に提出する必要があります。登録には、登録免許税(9,000円)と登録手数料(8,000円・非課税)の納付が必要です。 その後、登録センターにて確認・審査が行われ、名簿登録となり、登録者にはキャリアコンサルタント登録証が交付されます。

キャリア相談の実務経験を積む

企業や団体、ハローワークなどの需給調整機関、大学・教育機関などでキャリア相談の実務経験を積みます。キャリア相談の実施に加えてキャリア開発促進のためのワークショップを開くことなど、相談者のキャリア開発促進を目的とするすべてが、キャリアコンサルタントの重要な任務といえます。キャリアコンサルタントは、名称独占資格である国家資格保有者として、「個人の人生設計に関わること」の責任と重要性を従前にも増して自覚し、一層高い倫理観を持って活動することが求められます。

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キャリアコンサルタント更新講習で学ぶ

キャリアコンサルタントの登録を継続するためには、更新講習を更新期間内に一定時間数以上受講の上、更新を行う必要があります。これは、キャリアコンサルタントについて、試験合格時に確認した知識・技能を継続的な学習によりブラッシュアップしていることを制度として確保し、キャリアコンサルタントの資質を保証することによって、キャリアコンサルタントの活用を促進していくことを企図しているものです。更新講習は、知識の維持を図るための講習(知識講習)と技能の維持を図るための講習(技能講習)から構成されています。

キャリアコンサルタント更新講習以外で学ぶ

キャリアコンサルタントが学ぶ機会は、更新講習の他にもあります。セミナーや動画配信による情報収集はもちろん、熟練レベルや指導者レベル・スーパーバイザーを目指した養成プログラムでレベルアップを目指すこともできます。また、実務経験を積みながら、上位者からの教育的指導(スーパービジョン)を受けることもキャリアコンサルティングの資質向上に必要とされています。

上位資格を受検する ―キャリアコンサルティング技能検定2級(熟練レベル)・1級(指導者レベル)―

実務経験を数年以上積んだら「キャリアコンサルティング技能検定」を受検できます。試験は国家試験と同様、学科試験と実技試験(論述および面接)にて行われます。試験に合格すると、試験等級に応じて「キャリアコンサルティング技能士」の称号が付与されます。
キャリアコンサルティング技能士とは?国家資格キャリアコンサルタントとの違い、1級・2級について解説

5年ごとに国家資格を更新する

試験合格時に確認した知識・技能を継続的な学習によりブラッシュアップしていることを制度として確保し、キャリアコンサルタントの資質を保証することによって、キャリアコンサルタントの活用を促進していくことを企図しているものです。資格更新には厚生労働大臣の指定する「知識講習8時間以上」、「技能講習30時間以上」の更新講習を修了する必要があります。

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GCDFこの記事を書いた人
GCDF-Japan編集部

NPO法人キャリアカウンセリング協会(CCA)スタッフです。GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム受講修了。キャリアコンサルタント資格、GCDF-Japanキャリアカウンセラー資格を保有しています。

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